
写真は昨年末の先生のリサイタル時のものです。
先月、長尾洋史先生のレッスンを受けに行ってきました。
長尾先生とのご縁は、私と同じ門下の先輩がお知り合いだったところから。
アンサンブルピアニストとしてご活動の先生の演奏は1度聴いていただければわかりますが、とにかく本当にたくさんの曲を、延々と、集中力も切らさず、作曲家への敬意と共に、まるで殉教者かのように奏でていきます。
その演奏力には毎回心から感動しますし、また先生の音楽とその力量に気が遠くなり、絶望感を覚えたりもするのですが^^;
そのような先生に、自分の音楽を受け入れていただけるのか! などと一抹の不安を抱きつつも、ワクワクしながら先生の元へ。
2台ピアノでのレッスンは受けた事がありますが、ソロは初めて。
久しぶりのドキドキワクワク体験になりました。
私たちのレッスンは、とにかく自分の感じる音楽を表現しないことには始まりません。
1発目はこの上ない集中力で、今の自分が出来る全てを出し切れました。
嬉しかったのは、先生が私の感じる音楽を全て受け入れてくださったこと。
懐の深さと引き出しの多さ、寛容なものの考え方、そして先生ご自身のこだわり。
博識な先生から伝えられる言葉に圧倒される場面もありましたが、
レールを敷かれないレッスンに喜びを覚えながら、まだまだな自分の音楽と向き合わなくてはならないことを実感しながらの帰宅になりました。
レールを敷かれないレッスンとは一見楽そうに思われるかもしれませんが、受講する側が能動的でない場合には得るものが何もないレッスンになります。
先生から何を得られるかは、自分次第。
宝がギッシリと詰まった先生から、少しでもその宝を手にしていきたい。
この思いは、高校生の頃から全く変わりません。
素晴らしい先生とのご縁、大切にしていきたいと思います。
この夏は、長尾先生の元で室内楽の勉強に励みます。
私の中の音楽も、少しずつではありますが変化し、成長しています。
真摯に音楽と向き合うこと。
永遠に向き合い学べるものがあり、私はとても幸せです。