ピアニストの長尾洋史先生が毎年主催されている、室内楽のコンサート“Ripple”
日本最高峰、超一流の演奏家達の音楽をこのようなお値段で1日中楽しめる、音楽の祭典・:*+.
今年のプログラムを見た瞬間に、何をおいても行かなくては!!と思ったのは、Block 4のラストを飾る、日本が誇る弦楽奏者と日本が誇るピアニスト長尾先生のフォーレ ピアノ四重奏曲!!!
…という訳で、レッスンのお休みをいただき聴いてまいりました。
元々、東京フィルのコンサートマスターである近藤薫さんのヴァイオリンに心を打たれていましたので、近藤薫さんの名を見つけた時は目を疑うくらいに嬉しかったのですが…
いざ演奏が始まってみると、もちろん近藤薫さんの音楽は体中に染み渡りましたが、N響のヴィオリスト佐々木亮さんの音色とあたたかく感情を捉えて離さない音楽、チェリストの渡邉辰紀さんの自然体の中から出てくるエネルギーと湧き出る音楽
そして、お昼からすでに大曲を10曲も演奏された後とは思えない、長尾先生の揺らぎない土台となるピアノとフレーズの掛け合い˚✧₊⁎
…言葉にならないくらい美しく、言葉にならないくらい素晴らし過ぎました!!!
曲が終盤になっていくにつれて「あぁ、お願い!終わらないで!!!」と願ってしまうほど
長尾先生のピアノも、その前までの演奏とは違い、先生のお力を全力出し切っていて、もうそのテクニックにも溢れる音楽にも引きずり込まれてしまい、しばらく元の世界には戻れませんでした。。
それにしても、このように素晴らしい奏者達を魅了して止まない長尾先生のピアノ。
長尾先生自身は、音楽をこの上なく愛している「だけ」である事がものすごくわかるのですが
これだけの演奏家達を魅了できるピアノを、他に誰が弾けるのでしょうか。
長尾先生、本当に凄すぎました!!
またBlock 3のラスト、藤原亜美先生との2台ピアノ、ラフマニノフの「シンフォニックダンス」
藤原亜美さんと長尾先生の2台ピアノは、お互いの信頼関係によって作り上げているので、故意に合わせてはおらず(いいえ、本当は合わせてはいるハズなのです。打ち合わせや練習もされているハズなのです。が、そのようなものはどこにも表れていないのです)
相手を信頼しているから、自分はこう弾く!というような自然な音楽、それが共鳴して音楽の流れを作り、1つの道になっていく。。
こちらも本当に素晴らしかった!!!
細くて華奢な藤原亜美さんが、いかつく大きな長尾先生の音に負けない硬質な音で共に音楽を作り上げていくのにも毎回驚かされます。
演奏後に、長尾先生が「亜美ちゃんとは毎日でも一緒に演奏したい!!」と、音楽を共有できる喜びを語られたのが印象的でした♪
日本で活躍されている、宝である演奏家の方々の素晴らしさを堪能できる「Ripple」
長尾先生の音楽愛の結晶のようなコンサートですが、久しぶりに心が震える演奏に出会え、本当に幸せな時間でした!!